最終更新日 2024年10月24日 by roboar
企業にはさまざまなマーケティング戦略がありますが、近年注目されているものとして企業出版を使った書籍のマーケティング方法が挙げられます。
様々な企業や医療機関、法律事務所などがブランディングを目的に書籍出版を実践しているのが現在の特徴です。
とはいえメリットもあればデメリットもあるため、その特徴についてしっかりと把握しておくことが求められます。
企業出版とは
そもそも企業出版とはどのようなものなのかと言うと、企業のブランディングを一貫に、戦略的に目的を持ち行う出版のことを指しています。
一般的に扱われている商業出版ではなく、出版が目的なのではありません。
ターゲットと企業が目指すゴールを明確に決定しさせた上で、出版した後に大きな反響を狙うことが一番の目的と言えるでしょう。
これを目的にした上で集客を強化させたり、営業先を新規開拓する、人材の採用や企業の認知度を知らしめる、商品やサービスの認知度を上げる、他社との差別化を図るなど、企業が抱えている多くの経営していく上での課題を解決に導くのです。
商業出版との違い
商業出版とはそもそも明確な違いがありますが、その違いの一つが制作費は誰が負担するのかという点です。
商業出版の場合には、一般的に出版社が本の制作費を負担するのが一般的です。
出版社が企画を作って、それを著者にお金を支払い執筆してもらうのが基本的なスタイルと言えるでしょう。
その一方で企業出版の場合には、企業が投資として資金を出して、書籍を作るということです。
企業出版と自費出版はどのような違いがあるのか
ここで疑問に思うことが出てきますが、それは企業出版と自費出版はどのような違いがあるのかということです。
一般的に馴染みが薄いためしょうがないことなのかもしれませんが、起業家経営者の立場から考えた場合には、自社でお金を支払い書籍をつくるのだから自費出版と同じだと考えるのも無理はありません。
確かに自費出版は似ているようですが、実は全く異なる出版手法なのです。
自費出版は書籍を作ること自体が目的になっている
大きく違いは二つありますが、その一つ目は自費出版は書籍を作ること自体が目的になっていることです。
自費出版は古くから用いられている出版スタイルの一つであり、現在でも一定のマーケットがあって、多くの印刷会社や編集プロダクションなどが手がけているのが特徴です。
自費出版の場合には辞書田野闘病記、エッセイや刺繍など、自分の表現欲求を満たしたいと考える人が、自費で本を作るということです。
つまり自分の本を作ることが大きな目的になっているのです。
企業のブランディングのためにプロモーションの一環として本を作る企業出版
それとは対照的に、企業のブランディングのために、プロモーションの一環として本を作るのが企業出版です。
マーケティングや広告ツールとして書籍を活用するということになります。
本を出すのが目的ではなく、手段の一つに過ぎないということを覚えておきましょう。
企業のブランディングの例を挙げると、テレビや雑誌、インターネットなどが挙げられ、これらに広告を出すのと同じように思えるかもしれません。
しかし広告ではなく、結果として広告以上の効果を生み出すことが期待できます。
書店への流通について
自費出版との違いの二つ目には、書店への流通が挙げられます。
自費出版の場合には書籍が完成すればゴールとなりますなる一部の本は書店にも流通する物の、基本的には出来上がった本は家族や身近な人たち、企業の場合には社員や取引先などに配れば終わりなのです。
印刷や製本により完結するのが基本のスタイルです。
その一方で企業出版の場合には、印刷や製本を行なってからようやく本番を迎えることになります。
書店に並べ流通させることが重要となり、流通がスタートであることが基本です。
広告以上の効果を発揮できる
このような特徴があることがわかりますが、一番のメリットにあげられることは、広告以上の効果を発揮できる点です。
テレビや雑誌などのキャスティングにおいて専門家を探そうとなった場合には、辞書を持っていることや大手出版社から本を出している人を選ぶのがメディアの常識です。
実際に書籍を出したことによってトレビ番組に出演が多くなったり、Webや雑誌などのメディアに取り上げられた著者は多く見られるのです。
このようにメディアへ露出することによって企業の認知度が上がったり、営業先の新規開拓につながる、集客効果、人材採用など、様々な効果が期待できるということです。
まとめ
そして大きな特徴として、広告媒体とは異なり、自社に興味を持っている隠れたクライアントを一定の期間だけでも独占できる点が挙げられます。
テレビCM、雑誌やインターネットなどの広告は、偶然目にするケースがほとんどです。
しかし書籍の場合には自発的な行為に基づいて行われるものです。
書店に行き必要な本を自分で探し、自分が求める情報が載っている本を見つけるということです。
偶然目にする広告とは異なり、重要な情報がしっかりとインプットされるのです。
一般の広告媒体と比べて全く異なる性質があり、これが圧倒的な優位性やメリットとも言えるでしょう。